不妊症における基本検査
- 月経期(月経周期の3〜5日目)
- 採血:排卵をコントロールするホルモン(LH・FSH)と母乳を出すホルモン(PRL)、卵胞ホルモン(E2)を測定します。また、卵管に障害を与える可能性のあるクラミジアに感染したことがあるかどうかを調べます。
- 排卵前期(基礎体温で排卵の2〜3日前と予想されるとき)
- 甲状腺機能の採血:甲状腺機能に関係のあるホルモン(TSH・T3・fT4)を調べます。
- 超音波:卵胞の有無・大きさや、子宮内膜の状態を調べ、排卵時期の予測をします。
- 尿中のLHを測る検査:排卵の起こる24時間前にLHというホルモンが尿中に出てきます。これを自宅で調べるキットの使用法・使用時期を指導します。
- 性交日の指導:排卵が起こる時期(一番妊娠しやすい時期)を予想して、フーナーテストの指導をします。
- 排卵期(排卵が起こる時期)
- 超音波:卵胞・子宮内膜の状態を、もう一度調べ、排卵時期の状態を調べます。
- 採血:卵胞ホルモン(E2)・黄体ホルモン(P4)を測定し、卵巣のホルモン分泌状態を調べます。
- フーナーテスト(性交後検査):受診の前日や当日の朝に性交をしてきていただいて、頚管粘液を採取して、この中に元気な精子がいるかどうかを調べます。
- 着床期(基礎体温の高温相)
- 採血:卵胞ホルモン(E2)・黄体ホルモン(P4)をもう一度測定し、黄体機能を調べます。
- 超音波:卵胞・子宮内膜の状態を調べ、排卵が起こったかどうか・内膜の状態が順調かを調べます。
- 子宮内膜の組織診:子宮内膜を採取して、受精卵が着床できる状態にあるかどうかを調べます。
- 月経周期に無関係に行う検査
- 精液検査:ご主人の精液を専用の容器に入れて奥さんに病院に持ってきていただいて検査をします。
- 乳汁漏の検査:乳房を絞って、母乳が出るかどうかを調べます。
- 子宮卵管造影:子宮に機械をつけて、造影剤を子宮・卵管に入れて、卵管の通過性・子宮の形態・癒着の有無を調べます。月経の最中でなければ検査は可能ですが、2日目の撮影が済むまでは避妊をしていて下さい。また、妊娠の可能性があるときには当日担当医に申し出てください。
K大学医学部付属病院・産婦人科パンフレット
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